科学を超える「感じる」力(1)

アニカで「感じる」ことにより、潜在意識のネガティブな感情が消える仕組みの話をする前に、ちょっと脱線して、「感じる」ことの科学的意味を考えてみましょう。


相手の身体に手をあてて感じると、体温や服の手触りなどではなく、その人の潜在意識にある感情が感じられる、などというと、「そんな非科学的なことはありえない」と思う方がいらっしゃるかもしれません。

「ありえない」かどうかは別として、そういった事実が「非科学的」であることは認めましょう。なぜなら、科学が対象とするのは、物理的なモノの世界の現象に限られるからです。


科学を土台にした西洋医学の世界を見てみると、このことがはっきりわかります。たとえば、国立がん研究センターがまとめた科学的根拠にもとづく「日本におけるガンの原因」の調査結果を見てみましょう。

ガンの主な原因として、喫煙、感染、飲酒、塩分摂取、過体重・肥満などがあげらていますが、ガンになった人の心の状態についてはまったく考慮されていません。


ある医師は、ガンの原因は食べ物やし好品などではなく、心理的な原因があるのではないかと考え、ガンになった患者さんに「自分がガンになった原因は何であると思うか?」という質問をしていきました。その回答を見ているうちに、医師はあることに気がつきました。

ガンができる部位によって、その人が経験した心の苦しみが異なるのです。たとえば、同じ乳ガンであっても、右乳ガンになった人は、理性的、現実的に物事に対処する性格で、夫や義父など男性家族との間にトラブルがあり、左乳ガンになった人は断れない性格のため、仕事などで身体を酷使していたことがわかりました。

その他では、肺ガンになる人は生真面目で謙虚な性格、胃ガンの人は自分に適しない仕事を無理にしていたことがわかりました。

(「病気になる人、ならない人」土橋重隆(著)より)


上記の国立がん研究センターの調査結果を見てわかるように、こうした気質的、心因的傾向は、「科学的根拠にもとづく原因」とはみなされません。心の状態は、科学が対象とするモノの世界の話ではないからです。

しかし、病気など生命に起きる現象は、モノの世界の話だけでは説明のつかないことが多いのです。なぜなら、私たち生命は、単なるモノではないからです。


原因の特定が間違っていれば、対処の仕方も間違えます。モノである身体にモノである薬をいくら投入しても、根本的な治療にはなりません。一生、薬を飲み続けてコントロールしなければならない、と考えられている病気も多いでしょう。

一方で、ガンなどの病気が理由もわからず治ってしまうこともあります。心の状態で起きる病気が、心の変化で治ることもあるからでしょう。しかし、モノの世界しか見ようとしない科学的な医学には、どうして治ったかわからないのです。


ですから、ただ「科学的」というだけで「正しい」ということはできません。私たち生命は確かに、科学が目を向けようとしない心の世界を生きていて、その目に見えない、手で触れることのできない世界で起こったことが、身体を含むモノの世界に反映しているのです。

(続く)