感情の負の遺産を手放す

脳科学の研究では、人は無意識のうちに顔の筋肉を動かして周囲の人の表情をまねし、それによって相手の感情を理解しようする、ということがわかっています。長年連れ添った夫婦は、長期間にわたってお互いの顔をミラーリングしているので、顔が似てくるのだそうです。


おそらくミラーリングでコピーされるのは外見だけではありません。ミラーリングとは、脳神経細胞であるミラーニューロンを使って、周囲の人たちに共感したり、他人の能力をコピーする能力なので、前回の記事に書いたように、脳が現実を作り出すときに利用する内部モデル、すなわち「世界とはこういうものである」という記憶や信念体系もまたコピーされるでしょう。


「子は親の背中を見て育つ」といわれますが、子どもは親の姿を見ているだけで、無意識のうちに、その信念体系や喜怒哀楽の感情をコピーします。男性(お父さん)は女性(お母さん)に、女性(お母さん)は男性(お父さん)にどのような態度をとるか、仕事やお金に対してどのような態度をとるか、子どもはよく親の姿を見ています。

親の姿を見て反発することもあるでしょうが、親が生きる姿は良くも悪くも、脳のミラーリング機能により、子どもの内部モデルにコピーされるでしょう。「世界とはこういうものだ」という信念体系や他人に対する態度がコピーされるのです。


親の信念体系がコピーされるからこそ、大人になって何か判断をするときに、親の価値判断に合っているかどうかが気になります。親の価値判断に逆らった判断をするときには、無意識のうちに「親に従わない」ことへの罪悪感が生じるのです。

親もまた、自分の親から内部モデルをコピーしているはずです。ある家系のなかで、そうした内部モデルのコピーが代々受け継がれていることもあるでしょう。


内部モデルの継承を通じて良い信念が受け継がれるならよいのですが、ネガティブな信念が受け継がれるのは困りものです。

たとえば、代々、女性が我慢を強いられているような場合、女性のなかに男性に対する怒り、恨み、蔑みの感情が受け継がれていることがあります。怒りや恨みの対象となった男性は、女性に認めてもらうことができないので、卑屈になって本来の能力が発揮できなかったり、女性に対して横暴な態度をとったりすることがあります。その結果、女性はまた男性に対して怒り、恨み、蔑みの感情をつのらせ、負の連鎖が続くことになります。

こうした怒り、恨み、蔑みのようなネガティブな感情が家系のなかで渦巻いていると、もはや男性と女性がお互いに尊重しあうことはできなくなります。

このような環境で育った子どもたちも、異性に対して健全な関係を作ることが難しくなります。


どうしたら、こうした負の遺産を手放すことができるでしょう? アニカでは、ネガティブな感情をコピー元の親から先祖までさかのぼって感じていきます。

原因となるネガティブな感情はたくさんの先祖たちによって継承されていますが、アニカでは多くの先祖の感情を一度に感じることができるので、効率的に家系の集合的な感情の記憶を処理できます。また、今生を生きる私たちに大きな影響を与えている先祖はある程度限られますので、そうした人たちのネガティブな感情を徹底的に感じて消していきます。


実際、アニカを受けた人たちの家族関係が改善するのは、こうした先祖のネガティブな感情の記憶を処理したことによることが多いのです。

(続く)