ご先祖様へのヒーリングで、繰り返す家系のパターンを終わらせる方法

子どもの悩みや夫婦の不和、親との関係、お金の悩みなど、家系の中で同じ問題が繰り返されたり、何をやっても解消しない生きづらさや身体の不調を抱えていたりしませんか?

それはもしかしたら、あなただけの問題ではなく、代々受け継がれてきた「家系のパターン」が関係しているのかもしれません。

私たちが提供している、観察の瞑想から生まれた「アニカ」というヒーリングでは、今生きているクライアントさんの感情だけでなく、親をはじめとするご先祖様方の感情も扱っています。

ご先祖様の癒しに、特別な力や難しい理屈は必要ありません。ご先祖様を思う気持ちが何より大切です。

また、アニカではセラピスト任せにするのではなく、セラピストと一緒に感じることで、自分でもご先祖様にアプローチすることができます。

この記事では、ご先祖様が生きていた時の感情を癒すことで、家系全体の流れが変わっていく「ご先祖様ヒーリング」についてお伝えします。

最後まで読んで頂くことで、ご先祖様への理解が深まり、今を生きる私たちが何をすれば良いのかが分かるようになります。ぜひ、参考にしてみてください。

ご先祖様へのヒーリングとは?

ご先祖様へのヒーリングとは、ご先祖様を癒すための様々なアプローチを意味しています。「ご先祖様を癒す」と言うと、「ご先祖様のご供養とどう違うのか?」と聞かれることがよくあります。

ご供養とヒーリングは、目的も想いも重なる部分があり、どちらもご先祖様を敬い、感謝し、安らかでいてほしいと祈る思いから始まるものです。

ただ、ヒーリングでは宗教的な意味合いを持たず、「見えない感情のパターン」「代々続いている家系的な流れ」にアプローチし、現在の私たちの心や身体に変化をもたらすことを目的としています。

時間の問題やお金の事情、なかなか自宅から離れられない環境や立場の方もいると思いますが、ご先祖様が癒されるために、私たちにできることは色々あります。

この章では、自分でできるご先祖様の癒しについて紹介します。

世代を超えて受け継がれる、ご先祖様の感情

ホロコーストのような迫害・戦争、凶悪な事件、震災などの極度なトラウマ体験は、本人だけでなく子や孫にまで心理的な影響を及ぼすことがあります。

臨床心理士であり、アメリカのトラウマ研究の第一人者でもあるヤエル・ダニエル博士は、『多世代にわたるトラウマの国際的研究(International Handbook of Multigenerational Legacies of Trauma)』の中で、世代を超えた苦しみが、家族関係や心のあり方にどう影響するのかを、国際的な症例とともに詳細に論じています。

Danieli, Y. (Ed.). (1998). International Handbook of Multigenerational Legacies of Trauma.

Springer Publishing.

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私たちアニカのセッションの中でも、実際にクライアントさんがご先祖様の体験した感情を、自分の身体を通して感じ取ってしまっていることがよくあります。

例えば、終戦後に生まれた世代なのに戦地の生々しい恐怖の感情があったり、震災の経験がないにもかかわらず地震を極端に恐れていたり、それらは生きた記憶としてこころの中に現れるのです。

私たちは、無意識のうちにご先祖様の経験から生まれた苦しみに共感・共鳴しながら生きており、それが人生のパターンとして再現されていることが少なくありません。

ご先祖様を理解するうえで、私たちのこころ(潜在意識)の中には、ご先祖様の経験によって生まれた感情が残っている可能性がある、と意識することが重要です。

家系のストーリーをたどる

自分の家系の流れや歴史を知ることは、ご先祖様の思いを知ることに繋がります。

例えば、インターネットで検索すれば、名字の由来や分布・地域ごとの家系の特徴などを調べることができます。また、戸籍を取り寄せれば150~200年前くらいまで遡って、ご先祖様の名前や続柄、生まれた地域を知ることもできます。

そして、実際に行動できるようであれば、ご先祖様が住んでいた地域や出身地、縁のある土地などを訪れるのもお勧めです。

親や祖父母、さらにその上の世代がどんな人生を送っていたかを知る中で、ご先祖様と私たちの繋がりを実感することができるでしょう。

具体的なエピソードを親族から聞くことができるならば、過去に生きたご先祖様と思いがけない共通点を見いだせるかもしれません。これまで知らなかった情報の中に、今の私たちの不都合を改善するためのヒントが隠れていることもあるのです。

ご先祖様に手を合わせる

自宅に仏壇のある方は、お花やお供え物をするのも良いですし、お墓参りに行ってきれいに掃除をし、手を合わせることも大切です。届いているのか届いていないのか、よく分からない場合もあるかもしれませんが、子孫の思いは、ご先祖様に必ず届きます。

とはいえ、お仏壇がない方や、遠方でお墓まで行かれない方も心配はいりません。大切なのはご先祖様に手を合わせる気持ちですから、無理をせずできる範囲で大丈夫です。

家系で繰り返されるパターン5つ

よくある悩みに、何世代にもわたって同じ経験を何度も繰り返すことが挙げられます。その中でも、以下のものはご相談が多い5つのパターンです。

もし当てはまるものがあれば、ご先祖様へのヒーリングによって解消することができるかもしれません。

①早死・若年での病死

親族が、同じ年代で病気や事故によって亡くなることが続いたり、特定の年齢やある季節に命を落とす人が続く場合があります。

水子さんが多い家系もありますが、女性にとって辛い経験であるが故に身内にさえ話せない方も多く、実際にヒーリングをしてみて初めて水子さんの存在に気付くケースも少なくないです。

②離婚・不安定な夫婦関係

世代を超えて離婚や夫婦間トラブルが多発したり、代々女性が同じ思いで苦労したりしている家系もあります。例えば、「夫が家にいないことが多い」「働かない」「浮気を繰り返す」「お金はあるのに十分な生活費をもらえない」などが挙げられます。

男性の場合では、妻が「過干渉」「ヒステリー」「情緒的に不安定」など、パートナーに常に気を使っているパターンや、母親と妻の板挟みになってしまうケースもよく見られます。

③経済的な不安・破綻

経済的なことに関する悩みも、相談内容として非常に多いです。

「事業が続かない」「代々借金が絶えない」「お金で騙される」「大金が入ってもすぐに失ってしまって常にお金に困っている状態が続く」などです。

④自死・精神疾患・感情抑圧

うつ、ひきこもり、感情の不安定さが代々続き、自殺された方が複数人いる家系のご相談もあります。

最近では、不登校や発達障害などの子どもに関する悩みを抱える中で、ご先祖様へのヒーリングに解決の糸口があるのではないか?と相談に来られる方もいます。

⑤親子・兄弟関係の断絶や不和

親と子、または兄弟・姉妹間における長年の不仲のパターンです。

親の介護や相続の問題に直面して兄弟間で揉めたり、親戚関係の遺産相続でトラブルになることもあります。

日頃のコミュニケーションがうまく取れていない状態で話し合いをしても、それぞれの意見の食い違いや昔のわだかまりから感情的になる場合もあり、うまく進まないことも多いです。

ご先祖様の癒しは、損な役回りではない

ご先祖様の過去の感情が、今の私たちに影響を与えていると聞くと理不尽に思えるかもしれませんが、それは違います。

相談に来られるクライアントさんも、最初は、家系の中に大勢いる中でどうして自分だけがこのような思いをしなければならないのか?と嘆かれる方は少なくありません。

悩みの内容はなんであれ、長年苦しい経験をされてきて、例えば兄弟姉妹は何でもないのに自分だけが影響を受けているように思えたり、親に相談をしてもまったく分かってもらえなかったり、場合によっては「あなたが気にし過ぎるから」と言われてしまう方もいます。

でも、悩みをきっかけにして、ご先祖様のことを意識するようになるというのは、実は自分のためにもなることなのです。

この章では、ご先祖様の癒しは、損な役回りではないという理由を説明します。

ご先祖様の癒しと、自分が癒されることは繋がっている

ご先祖様が癒されていく中で一番実感されるのは、自分自身の良い変化です。

ご先祖様の過去の感情が現在の悩みに繋がっている、ということを科学的に証明することはできません。

しかし、ご先祖様の生きていた時の背景を知り、これまでは無意識に共感してきたご先祖様の苦しみを意識的に改めて感じることで、多くのクライアントさんがご先祖様と自分の繋がりに納得されます。

そして、ご先祖様の感情を癒していくうちに、自分自身の悩みも改善されていきます。

例えば、いつもよそ者の様に感じて隣近所とうまくいかずに悩んでいた40代の女性が、他県から嫁いだご先祖様の苦しみに共感し癒すことで、近所付き合いの悩みがなくなった事例もあります。

ご先祖様の癒しは、自分自身の癒しにも繋がっているのです。

どこの家系にも必ず、見守ってくれているご先祖様がいる

過去10年間、1,500人以上のクライアントさんのご相談をお受けする中で、ご先祖様方の感情も数えきれないほど感じてきましたが、私たちはネガティブばかりでなく、時にはポジティブなものも感じています。

今、自分自身が辛い環境の中で、近いご先祖様の良くないエピソードがあれば、それらのせい(原因)ではないか?と思ってしまったり、自分の家系を恨めしく思ったりしてしまうものでしょう。

ただ、それでもどこの家系にも必ず見守ってくれているご先祖様がいます。

私は、ご先祖様の言葉を直接的にお伝えすることはできませんが、セッションの中でクライアントさんに向ける温かな気持ちや励ましを感じることがあります。

「本当によく頑張って生きてきたんです」「とても優しい辛抱強い子どもでした」という風に、ご先祖様を通して、クライアントさんの人柄が感覚的に伝わる時もあります。

セッションを受けながら、大好きだった亡くなったおじいちゃんの笑顔が見えた、と話してくれた方もいます。

実感はないかもしれませんが、自分の家系にも必ず自分を応援してくれているご先祖様の存在がある、と知ることは、大きな励みになるはずです。

ご先祖様と共に癒され、家系のパターンを終わりにするアニカ

アニカでは、ご先祖様が生きていた時に感じきれなかったネガティブな感情を、意図的に感じることによって、ご先祖様を癒していきます。当時あまりにも辛い経験をしたために、こころの奥深く(潜在意識)に残ってしまった感情は、亡くなったからといって消えるわけではありません。

言葉ではなく、身体の感覚を通じて感情を受け取り、共感することで癒すのがアニカの特徴です。

また、ご先祖様だけでなく、関わりのあった人々や相手方の家系にも癒しの範囲を広げ、因縁やトラブルの根を解消していきます。

セッション中は、特に何もする必要はありませんが、アニカを受けたあと以下のような感想が寄せられています。

・​何をやっても改善しなかった肩こりや頭痛などが軽くなった​

・​暴言を吐いて、怒りが止められない妹が怒らなくなった

曾祖母・祖母・母・私と「母娘の確執」が続いてきたが、母親が初めて謝ってくれた

絶縁していた兄弟と仲直りができた

ご先祖様が「ありがとう」と言うのがはっきりと感じられた

頑なに遺産相続に同意しなかった伯父が、すんなりハンコを押してくれた​​

この章では、アニカではどのようにしてご先祖様を癒すアプローチをしているのかを具体的に解説します。

子孫が感じることが、ご先祖様の癒しには最も効果がある

人は誰しも、できれば身内にこそ自分の気持ちを理解してほしいと願うものです。

同じ家系ということは価値観や感じ方に共通する部分も多く、ご先祖様にとっても血のつながった子孫に思いを感じてもらえることが、大きな癒しになります。

また、家系の中で子どもや跡継ぎのいない方、孤独な中で亡くなられた方を感じるケースがありますが、存在に気付いてもらえたと、大変喜ばれることがあります。

セラピストは、第三者として客観的な観点をクライアントに提供し、ご先祖様を感じることのサポートの役割を果たしています。

自分の家系だけでなく、トラブルがあった場合には相手の家系も癒す

ご先祖様に関するトラブルでは、私たちの家系が「被害者」であるだけでなく、時に「加害者」だった可能性も考えられます。

個人的な因縁に限らず、戦や争い、主従関係など歴史的背景に基づく家系同士の記憶が関係していることも多くあります。

アニカでは、自分の家系の感情を癒すだけでなく、必要に応じて相手方の家系についての感情にも共鳴・共感を広げ、双方の過去の因縁感情を昇華していきます。

これは、現代の私たちのトラブルにも共通して言えることですが、当事者同士ではなかなか感情を整理するのが難しくなります。それぞれにネガティブな思いがあると、相手の立場に立ったり、相手の感情を感じることができなくなってしまうからです。

しかし、赤の他人であれば「どちらが正しい・間違っている」という判断を挟まずに、ただその人の感情だけをフラットに感じることができます。アニカでは、中立の立場としてセラピストが存在し、双方の感情を同時に感じることで癒します。

その結果として、ご先祖様の時代に生まれた因縁や対立感情が消え、現代にまで続いていた問題や人間関係のもつれが、自然と改善していくのです。

婚家と実家の両方を癒す

結婚をすると、自分の家系だけでなく、婚家についても意識する必要があります。

結婚により、家に入ることで、その家系の子孫としての役割も担うことになるからです。一見関わりのない実家と婚家の家系でも、代を遡ると意外なご縁があることもあり、地元同士でなくても、遠方に嫁いだ先で思いがけない繋がりが見つかることもあります。

また、子どもがいれば、父方・母方の両方の家系から影響を受け継ぎます。

そのため、子どもの問題に向き合うときには、実家と配偶者の家系、双方の流れを視野に入れることがとても重要です。

とはいえ、結婚によって入った家系(または配偶者の家系)に対して、どこか抵抗や距離を感じてしまう場合もあるでしょう。義理の家族とうまくいっていなかったり、「自分の家系のことではないから」「関わるべきではないのでは」と思ってしまったりするのも自然なことです。

しかし、実際に子どもに問題が出てきたときに「子どものためなら」と、アニカを通して配偶者側の家系にも意識を向けたことで、子どもの悩みごとが改善していくというケースは、アニカでは非常に多いです。

子どもの中に現れているのが配偶者の家系に繋がる過去の感情であっても、その感情を感じ、癒すことによって子どもは楽になることができるのです。

子どもの問題は、家系を広く見る観点を持つことによって、家全体に変化が起こることを私たちに教えてくれている意味合いもあるのではないでしょうか。

ご先祖様へのヒーリングで、親子の訴訟争いを防ぐことができた事例

九州在住のNさん(48歳・男性)は、自宅隣の家を母親が購入したことから、複雑な家族問題に巻き込まれていきました。

購入した家は母親の意向でNさん名義にしたのですが、土地と建物の名義変更について食い違いがあったようです。

母親と自分の間で、家の名義変更に関する誤解

別居状態だった両親の長年の不仲

認知症が始まった父との同居

妻と母親の嫁・姑問題

など、家庭の中は常にピリピリした冷戦状態だったそうです。

「いずれは両親を施設に入れたいが、今は動くタイミングではない。とはいえこのままでは、また喧嘩が起きてしまう……」と、Nさんは深い葛藤の中で遠隔アニカを依頼されました。

Nさんからのご依頼メール

最近、母は妻の対応に対して怒り、私名義の隣の家を「勝手にお前(=私)が相続した。裁判するか。」と、私を少し脅してきました。

父は昔、会社経営していた為、気性が荒く性格が異常者や動物のように低劣です。

ですので、私が親二人を隣の家から追い出したくても、実際に実行するとなると、父も母も意固地になって拒否するでしょうし、彼らの遺産や弁護士を使って私達夫婦に何をしてくるか分からない恐れが、若干 私にはあります。

身内での裁判は、長期化するとお金がかかりますし、出来れば、父がもう少しボケが酷くなり介護が必要になってから、事に当りたいと思っております。

ただ問題は、現状では「両親夫婦」対「私・妻夫婦」は冷戦状態で、いつ また争い(喧嘩)が起こるか分からない状態です。この冷戦状態を少し落ち着けたいと思っております。」

Nさんから遠隔アニカ後の感想メール

「谷津絵美子様

はじめまして。今回、初めてアニカを体験し、膨大な報告を読ませて頂きました。

とても参考になりました。有難うございます。

結論から申し上げますと、サイトを通じてアニカをお願いした翌朝、私の心は軽くなっておりました。

私の母親に対して、なぜ自分はあんなに怒ったのだろう…。と、バカバカしく感じまして、結局、私も母親も折れて、表面的には仲直りできました。

まだ私の心の中に、くすぶる物はありますが、今は家族全体が落ち着いております。

改めて、お礼を申し上げます。誠に有難うございました。簡単ではございますが、御礼のご報告まで。」

Nさんのセッションでは、Nさんを中心にご両親や奥様も含めて、家族全体に遠隔アニカをしましたが、それだけでなく、

・息子と母親の確執

・夫婦の不和

・嫁VS姑

・相続争い

などに纏わるご先祖様の過去のネガティブについても扱っています。

Nさんもメールの中で「なぜ自分はあんなに怒ったのだろう?」と書いていますが、家族内のもめ事のほとんどは、過去の感情に衝動的に巻き込まれることで起きています。

体験してみないと分からない感覚かもしれませんが、アニカで実際に問題を解消された方は、原因となっていたネガティブな感情が今現在の感情ではない、ということに皆さん共感して下さいます。

まとめ

私たちが感じている生きづらさや繰り返される家族の問題は、ご先祖様が生きた時代の苦しみや、当時の残された感情に繋がって起きている場合があります。

ご先祖様の癒しは、自分自身の癒しにも繋がり、家系に続くネガティブなパターンを終わらせる大きなきっかけになります。また、ご先祖様を癒すことは、次の世代にも良い影響が広がっていくことにもなるのです。

どうしても解消できない問題や悩みがある方は、ご先祖様のヒーリングを視野に入れつつ、ご先祖様に思いを向けてみると、解決のヒントが見えてくるかもしれません。


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