母と会いたくないのは親不孝ですか?

ちょっと思いついて、アニカお悩み相談室というコーナーを作りました。

アニカをやっている人、これからやろうと思っている人のさまざまなお悩みについて、アニカだったらこういうふうに考えますよ、という私(瀧上)の考えを書いていくコーナーです。

「お母さんに会いたくないのは親不孝?」

最初のお悩みは、「お母さんに会いたくないのは親不幸ですか?」です。この方は女性ですが、子どものころからお母さんに傷つけられるようなことが続き、現在は結婚してお子さんもいらっしゃるのですが、すぐ近くに住んでいるお母さんに会いに行くのがとてもしんどいのです。なぜなら、会いに行くたびにいろいろイヤなことを言われて傷つくから。

では、会いに行かなければいい、と思うかもしれませんが、どうも自分の中で、それでは「親不孝」なのではないか、という罪悪感にさいなまれてしまう、とおっしゃっていました。お母さんの方では、もう少し頻繁に会いに来てほしいのだそうです。

実は、こういう方は少なくないのではないでしょうか。実際、私自身、母親との間に昔から軋轢があり、そうそう気楽に電話できなかったことを思い出します(母はすでに亡くなりました)。

この方のお母さんはまだご存命なので、おそらくお母さんが生きているうちに、もっとよい関係にしたい、という思いがあるのではないかと思います。

断絶すれば楽になる?

試しに、この問題について、ネット上ではどのような回答があるのか調べてみました。

ある方は、「あなたはもう立派な大人なのだし、これから付き合い方を変えたとしても好転する見込みはないのだから、「親孝行」を美徳とする世間の常識にしばられず、お母さんと絶縁すれば楽になるはず」と言います。

また別の方は、「思春期に反抗期を経験しなかった人は、30代から40代にかけて遅い親離れを経験することがある。私たちにはみな巣立ちが必要なのだから、必要なプロセスが起きていると信じて、自分を責めることなく前に進まれてはどうでしょう」というものでした。

私の考えですが、前者の場合、一方的にお母さんと絶縁しても、決して楽になることはないのではないでしょうか。なぜなら、子どもはどんなに親が嫌いでも、「親の期待に応えたい」という思いがあるからです。無理に親子関係を断っても、強い罪悪感が残るでしょう。

後者の場合はどうでしょう? 確かに「親離れの時期が来た」と言えるでしょうが、では具体的にどうすればよいのかがはっきりしない限り、なかなか難しいのではないかと思います。おそらく一番難しいのは、「お母さんに態度や考え方を変えてもらうこと」ではないでしょうか。それができなければ、相変わらず子どもである自分が我慢し続けるしかありません。

では、どうすればよいのでしょう?

おそらく一番よいのは、お母さんに会いに行かなくても気にならなくなることではないでしょうか。また、お母さんに会いに行って何か言われて不快な気持ちになることがなくなれば、いつでも好きなときに会いに行くことができるでしょう。

しかし、本当にそんなことが可能なのでしょうか?

私たちが経験することは潜在意識にある感情の反映である

アニカでは、現実世界で起こっている不都合な現象の原因は、私たちの潜在意識にある怒り、悲しみ、恨み、妬み、自己否定などの「ネガティブな感情」である、と考えます。

この世界で経験することは、一見、偶然に起こっているように見えます。たとえば、彼女にとってお母さんから否定されることは、たまたまそうしたお母さんのもとに生まれてしまったという「どうしようもないこと」に思えるでしょう。

しかし、アニカでは、「すべての現象は心のなかに原因があって、物事が偶然に起こることなどありえない」と考えます。つまり、親から否定されるのは、心のなかに「親から否定された」という苦しみの感情があるから起こる現象なのです。

親からコピーしたネガティブ感情

では、なぜそんな「親から否定された」という感情が突然、娘さんの心に現れたのでしょう? 実は、その感情は彼女のものではなく、彼女を否定していたお母さんのものなのです。

娘さんからすると、お母さんは「否定された」どころか「自信満々」に見えると言います。何でも自分の言うことが正しく、娘である自分が言うことはことごとく否定されてしまうそうです。

でも、ちょっと考えてみたらわかりますが、本当に自信のある人だったら、そうそう子どもを否定するようなことはしないでしょう。つまり、このお母さんもまた、自分の親から否定されたことがあるのでしょう(娘さんの話では、お祖母さんもお母さんにきつく当たっていたそうです)。しかし、親から否定される苦しみを感じることに耐え切れなくなって、その苦しみを感じることをやめてしまったのではないでしょうか。そのようにして感じることを拒否された感情は、お母さんの潜在意識に潜り込みます。

子どもは常に親のことを感じているので、そのお母さんの「親から否定された」という感情を、子どもである娘さんは自分の心にコピーしてしまったのでしょう。子どもは親の感情を無意識のうちに感じています。特に同性の親と子の心は、ほとんど地続きといってもいいほど、一心同体のものなのです。

こうして、「親から否定された」苦しみを潜在意識に隠して、「自分には何の問題もない」「自分は正しい」と思い込んでいる親と、親の潜在意識にある「親から否定された」苦しみを、まるでわが事のように感じている子どものペアができあがります。そして無意識のうちに、親が子どもを否定する現象が始まります。

本当は自分が否定された苦しみが心のなかにあるのに、それを感じないようにするために、自分には問題がないことにして、他者、特に弱い立場にある子どもたちをを否定し続ける親は、この世界にたくさんいるでしょう。しかし本当の問題は、そうした親たちの潜在意識に潜り込んだ「親から否定された」ネガティブな感情が、潜在意識を通じて子どもたちに伝わってしまうことなのです。

子どもの側からすれば、自分の心のなかに何でこんな感情があるかわからないでしょう。しかし、自分の心にわきあがってくる感情は自分のものだと思い込んでいるので、どうしようもありません。

ネガティブな感情は先祖代々受け継がれる

さて、ここまでわかったところで、アニカはどのようにこの問題を解決するでしょう? アニカを使えば、潜在意識にあるネガティブ感情を感じることができます。これらのネガティブ感情は、感じることを拒否されたがゆえに潜在意識に潜り込んだ感情なので、感じていけば自然に消えていくものなのです。

娘さんの潜在意識にある「親から否定された」という感情は母親のものなのですから、その感情を感じていくと、お母さんの感情につながっているのがわかります。また、そのお母さんの感情をたどっていくと、お母さんのお母さん(お祖母さん)の感情につながっていくのがわかります。

このように、私たちは親から始まる先祖に代々受け継がれた感情を継承していることがあるのです。その感情をアニカで感じていけば、先祖代々受け継がれた感情は消えていきます。

もしアニカで感じなかったら、そうしたネガティブな感情は、子孫へと代々受け継がれてしまうでしょう。

先祖由来のネガティブな感情を自分の代で食い止めるには

「親から否定された」という苦しみの感情は、祖母から母へ、母から娘へと、潜在意識を媒介に伝わっていきます。どこかでこの連鎖を止めなければ、娘からさらにその子へと苦しみの感情がコピーされ、「親が子を否定する」現象を再現し続けることになります。

誰かがこの苦しみの連鎖に気づいて、潜在意識にある苦しみの感情を取り除かなければなりません。

お母さんがこの事実に気づいて、潜在意識をクリーニングするアニカを学べば、苦しみの連鎖を避けることができるでしょう。

アニカでの改善事例

母のことが愛しくてたまらなくなりました

アニカ・オンラインお悩み相談+遠隔体験のご紹介

アニカ・オンラインお悩み相談+遠隔体験のご紹介


セラピスト一覧はこちら

マスターコースの詳細はこちら